2017年04月01日

絵本「狼森と笊森、盗森」宮沢賢治

雪山で痛ましい事故が起きましたね。
絶対に安全だと思って、雪山に訓練に行ったそうな。
この事故だけでなく、近年は登山事故が増えたり、自然に関わる事故が増えていますよね。
人間が自然を甘く見るようになっているために事故が増えていると思います。
自然との関わり方を忘れた日本人にさらなる災が降りかかる前に、立ち止まって見直してもらいたいので、この絵本をお届けします。


「狼森と笊森、盗森」
宮沢賢治 作
片山健 絵
三起商行(ミキハウス)

岩手山が何回も噴火したのち、野原や岡ができ、4つの森ができました。
そこへ百姓たちの家族が入ってきて住む場所に選び、四人の男たちは好きな方向に向かって叫びました。
「こゝへ畑起してもいゝかあ。」
「いゝぞお。」森が一斉にこたへました。
 みんなは又叫びました。
「こゝに家建てゝもいゝかあ。」
「ようし。」森は一ぺんにこたへました。
 みんなはまた声をそろへてたづねました。
「こゝで火たいてもいいかあ。」
「いゝぞお。」森は一ぺんにこたへました。
 みんなはまた叫びました。
「すこし木貰つてもいゝかあ。」
「ようし。」森は一斉にこたへました。

彼らは畑を作り、家を作り、火をたき、森から木を切ってくる。その都度、森に許可を得ました。
森は冬のあいだ、彼らのために一生懸命、北からの風を防いでやった。

春を向かえ家も増えていきました。
ところが冬を迎えるある日、彼らの子供が行方不明になりました。
百姓たちは探しにゆき、狼森で子供らを見つけました。
狼たちは子どもたちと遊んだり、ご馳走したりしていました。
百姓たちは子供を返してもらったお礼に粟餅を狼森に届けました。

このように4つの森でお話があり、その都度農民たちは森の声を聞き、お礼をして共に生きていきました。

この作品では、人間と自然の共生ということがテーマです。
人間はずっと節度を守って、あるときまで自然に耳を傾け、感謝しながら生きてきたことが描かれています。
本当の自然との付き合い方が描かれている、と言っても間違いはないと思います。
しかし、今の人間はどうでしょうか。
自然は支配するもの、征服するもの、としか思っていないのではないでしょうか。
日本の各地の地名一つとってもそうでしょう。
昔の人が、洪水が起きやすい場所、津波がきやすい場所、山崩れが起きやすい場所、水が出やすい場所など、注意するように地名を付けていたのに、開発して市町村合併して、土地のイメージを良くするためだけに名前を変え、その結果、あちこちで被害が頻発しているのもいい例でしょう。
栃木の雪崩にしても、絶対安全と思ったなどと、自然を軽視している発言に他なりません。
自然を軽視するということは、人の命の軽視に直結するんです。
人と自然は切っても切れない関係ということを今一度見つめ直さなければ、さらなる災が降り掛かってくる、そう思えます。

この童話を読んで、自然との関わり方を今一度見つめ直してもらいたいと思います。

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賢治は人間が次第に横柄になり自然に対して敬意を忘れ暴君化してゆくであろうことを暗示している。

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2017年03月18日

絵本「やまなし」宮沢賢治

先々週にも紹介しましたが、カワセミの写真が続き、飛び込む様子もお届けしたので、別の「やまなし」の絵本をお届けします。


「やまなし」
宮沢賢治 作
田原田鶴子 絵
小学館

「五月」と「十二月」のに場面からなるお話で、独特の擬音や「クラムボン」とは何かで、今でも議論され続けるお話です。
五月では、カワセミが飛び込んで魚を捕まえる描写をかにの目線から表現しています。

この絵本は、これまでの絵本では明瞭でなかった「月夜」の光をしっかりと描写しているなど、新たな描写で描かれた秀作です!
他の出版社の絵本を持っていても損はないと思います。

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2017年03月11日

絵本「寓話 洞熊学校を卒業した三人」宮沢賢治

卒業の時期なので卒業に関する本を考えたのですが、なかなかパッとしたものがなかったので、今回も宮沢賢治の童話からお届けします。


「寓話 洞熊学校を卒業した三人」
宮沢賢治 作
大島妙子 絵
三起商行(ミキハウス)

赤い手の長い蜘蛛と、銀いろのなめくじと、顔を洗ったことのない狸が、いっしょに洞熊学校にはいりました。
洞熊先生の教へることは三つでした。(とあるのですが、童話中には2つだけしか出てきません)
洞熊先生の教えとは、一つは「うさぎと亀のかけくらのこと」であり、もう一つは「大きいものがいちばん立派だといふこと」、残りの一つはさてなんでしょう。
それぞれが一番になったりしながら学校そ卒業してからがこの童話のおはなし。
洞熊学校で学んだ精神を忘れずに、それ、一番になろうと考えます。

 一、蜘蛛はどうしたか。
 二、銀色のなめくぢはどうしたか。
 三、顔を洗はない狸。

それぞれが大きくなって欲や名誉を手に入れようとするのですが・・・
それぞれの生き様というのか運命というのかが描かれています。
そして、三人の横で碧い眼をした蜂たちは一つ一つの小さな桃色の花から密や香料をもらったり、花粉を他の花のところに運んだり、せっせと実直に働いていたのでした。

今の学校もこんな感じなのではないですかね。
推敲前の原稿では、洞熊校長が
「一つは世の中はみんな競争である。も一つは、だからもう何でもほかの人を通りこしておいくえらくならなければならん。も一つは大きいものがいちばん立派だ。」
と言っているそうです。
これは賢治が嫌っている価値観で、成績を上げることに一生懸命で、大事なことが抜け落ちている文科省の教育指針のように思えます。
福島から避難している子どもたちへのいじめがいい例でしょう。
一番になるために努力することは大事なことですけど、忘れてはならないこともたくさんあるのではないか。
この絵本はまずは親に読んでもらい、その後で子供に読ませ、一緒に語り合ってもらいたいそんな童話です。

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2017年03月04日

絵本「やまなし」宮沢賢治

今週も宮沢賢治の絵本をお届けします。


「やまなし」
宮沢賢治 作
川上和生 絵
三起商行(ミキハウス)

「小さな谷川の底を写した二枚の青い幻灯です」という前置きから始まり、「五月」と「十二月」の場面からなる物語。

「五月」
「クラムボンはわらったよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
谷川の底で、かにの兄弟がこんなふうに言葉を交わす間、
「天井」つまり水面では「つぶつぶ暗い泡」が流れたり、蟹たちの吐く泡が上っていったり、魚(うお)が行き来したりします。
すると天井に白い泡がたって、青光りする鉄砲玉のようなものが飛び込んできて、
魚が上のほうへ上ったようでした。

カワセミが魚を捕まえる瞬間をかにの目線で捉えているんです。


「十二月」はやまなしの実が水の中に落ちてくるさまを描いています。

賢治の独特なオノマトペの表現によって形容される、季節の変化と生命のいとなみを描いた童話です。
不思議な世界をたのしんで下さい。

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2017年02月25日

絵本「よだかの星」宮沢賢治

今回も宮沢賢治の童話を紹介します。
じっくりと考えて下さい。


「よだかの星」
宮沢賢治 作
ささめやゆき 絵
三起商行

よだかは、その容姿の醜さから、他の鳥の仲間たちから嫌われていました。
また、その名前とは異なり、よだかは鷹の仲間ではなく、恐れられることもありませんでした。

そしてある晩のこと。
よだかのもとに鷹がやって来て、自分と似た名前を持つよだかのことを良く思っていなかったその鷹は、よだかに「たか」の名前を使わず、市蔵という名前を使うように強要します。
そして、明後日までに名前を変えて他の鳥たちにもその報告をしなければ殺す、と脅してきたのです。

羽虫を食べて生きるよだかは、自分が鷹に殺されることがこれほど辛いのに、その自分は毎晩たくさんの羽虫を殺して生きなくてはいけないことを悟り、よだかは生きることに意味を見いだせなくなってしまいます。

そしてついに生き抜くことを断念し、兄弟であるかわせみに最後の挨拶を済ませ、太陽へ向かって飛び、焼け死んでもいいから太陽のもとに行かせてほしいと頼みます。
ところが、太陽からは、星に願いを伝えるように言われてしまい、星に願いを叶えてもらおうと、星に向かって飛び立ち…。

この絵本はよくいじめがテーマとして取り上げららます。
知らないうちに誰かを傷つけていることってたくさんあると思います。
生きることの難しさ、生きることの罪深さ、そして無常感
それ故に生きることを大事にしなくてはいけない、そう訴えている童話だと思います。

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2017年02月18日

絵本「猫の事務所」宮沢賢治

最近また、いじめの問題が大きくなってきましたね。
いじめられる辛さ・苦しさはいじめられた人でないと絶対にわかりません。
その時だけでなく、その後にも大きな影響を及ぼすということをまずは大人が肝に銘じ、子供に対応しないと行けません。
100万も奢らせていじめではないというバカな教育委員会もありますが、それは今回紹介する宮沢賢治の童話の終わりの方にある文章のとおりだと思います。
教師も教育委員会もしっかり読めよ、という気持ちでお届けします。


「猫の事務所」
宮沢賢治 作
植垣歩子 絵
三起商行

軽便鉄道の停車場のちかくに猫のための歴史と地理を調べる猫の第六事務所がありました。
そこには大きな黒猫の事務長、一番書記の白猫、二番書記の虎猫、三番書記の三毛猫、そして、四番書記のかま猫がいました。

かま猫というのは、これは生れつきではありません。
生れつきは何猫でもいいのですが、夜かまどの中に入ってねむる癖があるために、いつでもからだがすすできたなく、ことに鼻と耳にはまっくろにすみがついて、何だか狸(たぬき)のやうな猫のことを言うのです。
ですから、かま猫は、ほかの猫には嫌われます。
(まさに、いわれなきいじめを受けるのです)

かま猫は三人の書記にいじめられながらも、なんとかみんなによく思われようといろいろ工夫しましたが、どうもかえっていけませんでした。
みんなのためにとやればやるほど、他の猫が面白くなく、かま猫にいちいち突っかかっていきます。
それでも事務局長の黒猫がかばってくれてなんとか頑張っていました。
しかし、かま猫が風邪をひいて事務所を休んだ日、三人の書記の讒言により、黒猫までもがかま猫を憎むようになり、かま猫は仕事を取上げられてしまいます。
かま猫は悲しくてしくしく泣き始めました。

その様子を外から見ていた獅子が・・・

最後はどうなるか読んでください。

いじめにいいいじめなど存在しません。
大人はじっくりと腰を据えて対応してもらいたいと思います。

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2017年01月21日

絵本「水仙月の四日」宮沢賢治

今回の絵本は以前にも紹介した宮沢賢治の童話をお届けします。


「水仙月の四日」
宮沢賢治 作
伊勢英子 絵
偕成社

ひとりの子どもが、山の家への道をいそいでいました。
でも、その日このあたりは「水仙月の四日」にあたっていたのです。
それは、おそろしい雪婆んごが、雪童子や雪狼をかけまわらせて、猛吹雪をおこさせる日。
まっ青だった空がかげりはじめ、だんだん強くなってくる風と雪の中から、雪婆んごの声が聞こえてきました…。
東北の風土と宮沢賢治の想像力によって生みだされた神秘的な雪の精霊たちと、吹雪に巻きこまれた子どもの物語。

伊勢英子の幻想的でイメージ豊かな絵で絵本化されたものです。

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2017年01月15日

絵本「氷河鼠の毛皮」宮沢賢治

先週はお休みしたので、今年最初の絵本の紹介です。
今年の最初は宮沢賢治の童話からお届けします。


「氷河鼠の毛皮」
宮沢賢治 作
堀川理万子 絵
三起商行

このおはなしは、氷がひとでや海月やさまざまのお菓子の形をしている位寒い北の方から飛ばされてやって来たのです。12月26日の夜8時ベーリング行の列車に乗ってイーハトヴを発った人たちが、どんな眼にあったか、きっとどなたも知りたいでしょう。これはそのおはなしです・・・・・・。
こんな冒頭で始まります。

鉄砲を持った顔の赤い太った紳士や、赤ひげの男、船乗りらしき若者など、15人ほどの乗客が、一つの車両にいました。
太った紳士が、役人のような紳士に、自分が来ている毛皮の話を始めました。
ラッコ裏の内外套、ビーバーの中外套、黒狐の表裏の外外套、氷河鼠の頸のとこの毛皮だけで作った上着…。
そして、今回は、黒狐の毛皮を900枚取ってくると、賭けをしたのだと話しました。
そのうち、太った紳士は、お酒を飲んで、くだを巻き始めました。
夜が明けた頃、汽車が突然止まって…。

この先はなんとも不思議なお話。
厳しく冷たい冬の自然の見事な描写と相まって、そこで生きる動物たちが傲慢な人間たちへ投げかける警告。
今の人間が真摯に向き合わなければならない問題を叩きつけているようです。
小さなお子さんにはちょっと難しいかもしれませんが、読んでみて下さい。

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2016年12月17日

「賢治童話ビジュアル事典」

今回は私へのクリスマスプレゼント。
宮沢賢治の絵本ではなく、絵本を補う辞典をお届けします。


「賢治童話ビジュアル事典」
中地 文 監修
岩崎書店

本の紹介にもあるのですが、目で見る賢治童話の語彙事典です。
宮沢賢治の童話に登場するもので、現代の子どもには身近ではないものなどを、豊富な写真やイラストも交えてとても丁寧に解説された事典です。
登場する童話を紹介しているので、この辞典と絵本がつながりやすいのもとても便利だと思います。
漢字にはルビが振られているのでお子さん一人でも十分に読めるとお思います。
基本的に子供向けですが、大人でも参考になります。
ちょっと高価なので覚悟が入りますが、買って損はないと思います。

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2016年11月05日

絵本「木版画 どんぐりと山猫」

今週の絵本・児童書(童話・児童小説)も、前回と同じ宮沢賢治の絵本を紹介します。


「木版画 どんぐりと山猫」
宮沢賢治 作
畑中純 版画
蒼天社

おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。

 かねた一郎さま 九月十九日
 あなたは ごきげんよろしいほで、けっこです。
 あした、めんどなさいばんしますから、おいで
 んなさい。とびどぐもたないでください。
              山ねこ 拝

こんなのです。

この誘いにしたがって一郎は山に行きました。
山に行った一郎は、そこで行われる「めんどなさいばん」の助けをすることになりました。
その裁判というのは
丸いのがえらい、背の高いのがえらい、とんがってるのがえらい。
という合うどんぐりのうち、どれが一番偉いかを決める裁判でした。
その裁判の助けを一郎は頼まれたのでした。
さぁ、一郎が出したもめごとの解決策とは?

内容は変わることはありませんが、荒削りなモノクロの木版画で、文章すべてに至るまでを彫りあげた、異色の賢治絵本です。
同じものを違う形で見るとまた内容も違う目で楽しめるかもしれませんよ。

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2016年10月29日

絵本「どんぐりと山猫 (画本 宮澤賢治) 」

ドングリの季節ということで、今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、宮沢賢治のドングリの名前がつく童話をお届けします。


「どんぐりと山猫 (画本 宮澤賢治) 」
宮沢賢治 作
小林敏也 絵
好学社

おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。

 かねた一郎さま 九月十九日
 あなたは ごきげんよろしいほで、けっこです。
 あした、めんどなさいばんしますから、おいで
 んなさい。とびどぐもたないでください。
              山ねこ 拝

こんなのです。

この誘いにしたがって一郎は山に行きました。
山に行った一郎は、そこで行われる「めんどなさいばん」の助けをすることになりました。
その裁判というのは
丸いのがえらい、背の高いのがえらい、とんがってるのがえらい。
という合うどんぐりのうち、どれが一番偉いかを決める裁判でした。
その裁判の助けを一郎は頼まれたのでした。
さぁ、一郎が出したもめごとの解決策とは?

誰が一番かって、どの社会にもありますよね。
おそらく宮沢賢治が一番嫌いなもめごとだと思います。
それをこんなふうに裁くとは!
なるほどね、と大人は感心するけど子供にわかるかなぁ。
でも、人と較べることってどういうことなのか、意味のあることなのか、そんなことの種を心のなかに蒔いてもらえたらいいなと思います。

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2016年09月24日

絵本「文字の絵本 風の又三郎」

台風が続けて発生し、日本に影響を与えていますね。
今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、風といえば浮かんでくるこの童話をお届けします。


「文字の絵本 風の又三郎」

宮沢賢治 原作
吉田佳広 デザイン
偕成社

お話はご存知宮沢賢治の風の又三郎。
この宮沢賢治の名作の世界を文字で表現したのがこの絵本です!
風の強さや弱さを賢治が表現した風のオノマトペをビジュアル的に表現しています。

こういう表現もあるんだなぁ、なるほど〜と唸ってしまいます。
童話を知るというよりも表現を楽しむ素晴らしい絵本です。

賢治のオノマトペを読んでみて楽しんでください。

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2015年11月23日

絵本「おきなぐさ・いちょうの実」宮沢賢治

ややモミジの色づきが遅いのが気になりますが、イチョウは実が落ち、葉はどんどん黄色く色づきそして散り始めていますね。
今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、宮沢賢治の童話から散りゆく実の童話ともう一編の童話を収録したものです。


「おきなぐさ・いちょうの実」
宮沢 賢治 作
たかし たかこ 絵
偕成社

「いちょうの実」
丘の上のいちょうの木に生まれた千人の子どもたち。
ある日の明け方
みんな目覚めると、
「今日は旅立つ日」
そう感じていました。
お母さんはあんまり悲しんで扇形の黄金の髪の毛を昨日までにみんな落としてしまいました。

「あたしどんな所へ行くのかしら」
「どこへも行きたくないわね」
「僕はきっと黄金色のお星さまになるんだよ」
そんなことを言っているうちに、東尾空は白く燃えているように明るくなり、出発間近になりました。

突然光の束が黄金の矢のように一度に飛んできて、子供らは輝くと、
冷たい透きとおった風がゴーッと吹いてきて・・・

この作品は別れを悲しむ童話ではなく、親子の情愛と世間へ出て行く子どもたちの気持ちを、やさしく描いていて、あたたかさが伝わるとてもいい童話です。

もう1編「おきなぐさ」は綿毛となって飛び立種子の話です。
どちらも旅立ちに着いて書かれた絵本です。

ぜひ一読してから、イチョウの葉が散るさまを感じてみてください。
これまでの景色とは違って見えると思いますよ。

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2015年06月28日

絵本「蛙の消滅」宮沢賢治

梅雨まっただ中。そして、雨といえばカエル。
ということで、今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、宮沢賢治の蛙にちなんだ童話をお届けします。
ちなみに今回の童話はお子様向けではありません。



「蛙の消滅―画本 宮沢賢治」
宮沢 賢治 作
小林 敏也 画
パロル舎

この「蛙の消滅」は「蛙のゴム靴」という童話の初期形です。
カン蛙、ブン蛙、ベン蛙の年も同じなら大きさも大てい同じ3匹のカエルがいました。
その中の1匹のカン蛙がゴム靴を手に入れて、自慢していました。
さらに、カン蛙はてんとう虫にみそめられたので、他の2匹のカエルは面白くありません。
カン蛙を妬んで、意地悪なことをしはじめますみます。
仲違いした結果、ゴム靴をボロボロにしてしまい、さらに二匹が作った落とし穴に落とそうとします。
ところが、三匹とも落ちてしまって・・・
タイトルに「消滅」とあるとおり、あまりに悲惨な結果で、説話的な作品です。

この絵本は絶版になっていますので、ネットでも中古飲みの取り扱いです。
一部の大型書店では在庫があるようです。

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2015年05月17日

絵本「宮沢賢治「旭川。」より 」

最初に言っておきます。
今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は子供向けではありません。


「宮沢賢治「旭川。」より」
あべ 弘士 文・画
BL出版

大正12年に宮沢賢治が樺太への旅の途中に旭川を訪れ、小さな馬車にのって農事試験場を訪ねた際の心情を詠んだ一遍の詩「旭川。」を残しています。
その詩「旭川。」をもとにして創作を加えて出来上がった絵本です。

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2015年01月25日

絵本「水仙月の四日」宮沢賢治

今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は宮沢賢治の冬の童話です。
過去に二度、紹介している絵本ですが、今回も別の出版社の絵本を紹介します。


「水仙月の四日」
宮沢 賢治 作
渡辺宏・味戸ケイコ・太田大八 絵
くもん出版

ひとりの子どもが、山の家への道をいそいでいました。
でも、その日このあたりは「水仙月の四日」にあたっていたのです。
それは、おそろしい雪婆んごが、雪童子や雪狼をかけまわらせて、猛吹雪をおこさせる日。
まっ青だった空がかげりはじめ、だんだん強くなってくる風と雪の中から、雪婆んごの声が聞こえてきました…。
東北の風土と宮沢賢治の想像力によって生みだされた神秘的な雪の精霊たちと、吹雪に巻きこまれた子どもの物語。
原文に忠実なテキストと人気イラストレーターによる子どもから大人まで楽しめる賢治童話集の決定版。
表題作をふくむ4編を収録。

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2014年11月02日

絵本「土神と狐」宮沢賢治

ブログでお付き合いのあるfelizmundoさんに忘れていた内容を思い出させてもらった宮沢賢治の絵本を紹介します。


「土神と狐」
宮沢 賢治 作
中村 道雄 絵
偕成社

この童話は谷地に住む土神、気取り屋でやさしい狐、一本木の野原に立つきれいな女の樺の木が登場します。
この樺の木に思いを寄せる土神と狐の物語です。

この童話の中に、惑星と恒星の違いについて狐が説明している部分があります。
とてもわかり易く説明しているのですが、話の全体の流れはけっこうシュールで、子供には難しいと思う童話です。

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2014年08月24日

絵本「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、宮沢賢治の名作と、藤城清治さんの影絵のコラボレーションです。


「銀河鉄道の夜」
宮沢 賢治 作
藤城 清治 影絵
講談社

童話のあらすじは紹介する必要はないほど有名な「銀河鉄道の夜」
この童話に藤城清治さんの影絵が添えられています。
この絵本、藤城清治さんとジュヌ・バンドルの影絵劇をもとに、絵本制作のために、あらたに演出、撮影し、構成されたものです。
物語は原作をコンパクトにした内容ですが、ポイントを抑えているのでわかりやすいと思います。

「銀河鉄道の夜」は長めなので、まずはコンパクトにまとまったこの絵本などから読んでみるのもいいかもしれません。
影絵がきれいなので、影絵を楽しむだけでも価値があると思います。

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2014年06月15日

絵本「雨ニモマケズ Rain Won't」

雨の季節ですね。
今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、雨にまつわる本をと思ったのですが、探していられなかったので、宮沢賢治の詩を英訳した絵本を紹介します。


「雨ニモマケズ Rain Won't」
宮沢 賢治 文
アーサー・ビナード 英訳
山村 浩二 絵
今人舎

宮沢賢治が手帳に残した「雨ニモマケズ」
それをアーサー・ビナードが英訳し、絵を添えた本です。
この英訳は、あらためて「雨ニモマケズ」の深さを感じる極めて素晴らしいものだと思います。
そして添えられた絵。
里山や自然に立ち向かうのではなく、里山や自然の中で生きる人間
けっして肩肘張って生きるのではなく、生かされている
今、人間に求められているものってこういうことなのかもしれない
今の時代だからこそ、豊かな自然に育まれてきた日本人の感覚を呼び戻してみることが必要なのかも。

けして古くない賢治の言葉を、日本語を追うだけでなく、英語で考え、そしてもう一度日本語で考える。
さらに絵の中に溶け込んで考えてみる。
じっくりと噛みしめることができる素晴らしい絵本です。

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2014年01月27日

絵本「水仙月の四日」宮沢賢治

今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は以前にも紹介した童話の他の出版社から刊行されている絵本をお届けします。


「水仙月の四日」
宮沢 賢治 作
伊勢 英子 絵
偕成社

ひとりの子どもが、山の家への道をいそいでいました。
でも、その日このあたりは「水仙月の四日」にあたっていたのです。
それは、おそろしい雪婆んごが、雪童子や雪狼をかけまわらせて、猛吹雪をおこさせる日。
まっ青だった空がかげりはじめ、だんだん強くなってくる風と雪の中から、雪婆んごの声が聞こえてきました…。
東北の風土と宮沢賢治の想像力によって生みだされた神秘的な雪の精霊たちと、吹雪に巻きこまれた子どもの物語。

伊勢英子の幻想的でイメージ豊かな絵で絵本化されたものです。

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posted by ブドリ at 22:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | .絵本・児童書 宮沢賢治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする