今回は4月から5月のゴールデンウイークの頃に公開される浅草寺伝法院の庭園を紹介します。
浅草寺のホームページから一部抜粋
伝法院
浅草寺の本坊。安永6年(1777)建築の客殿・玄関や明治4年(1871)築の大書院、浅草寺貫首(かんす)大僧正のお居間などがあり、「伝法院」はこれらの総称。もとは観音院、智楽院などと称したが、元禄(1688〜1704)以後この名が付けられた。
伝法院庭園名勝指定
当寺の伝法院庭園が2011年9月21日付けで、国の名勝に指定された。伝法院は当寺の本坊であり、庭園は寛永年間(1624〜45)に小堀遠州によって築庭されたと伝えられている。この指定により、本園の歴史的・文化的な重要性が公的にも確認された。
というように、浅草寺同様歴史的価値の高いところなんです。
庭園は通常は公開されておらず、今年は3月18日〜5月9日の期間のみ特別公開され、3月末には枝垂れ桜が見頃で、その後は八重桜、新緑がすばらしい庭園です。
庭園はそこここに苔が生えていて、さすがの庭園美を誇っています。

でも、ほとんどの人は、庭園から見える外の風景に目をやります。
それも借景としてはいいんですけどね。
庭園から見える浅草寺五重塔です。
池に映る五重塔の美しさに気がついた人はどれほどいるのでしょう。

五重塔と東京スカイツリーも一緒に収まるところがあります。

木々の間から庭園と東京スカイツリーが見られます。

五重塔と東京スカイツリーに目を奪われる人が多いのなんの。だから写真を撮ろうと渋滞発生。
狭い園路で立ち止まる人が多いから、結局、縁石を踏んで生えた苔を削り取り、縁石を越えて草花を踏み樹木の根を踏んで通り地面を固めて植物の育成に害を与えることになるんです。
撮影するのを待って縁石に座る人も多く、縁石の周りの苔や植物が傷めつけられます。
庭園美は遠くの景色や咲いた花だけではないんですよ。そこにある全てが創りだす世界が庭園美なんです。
足元のなんてことないように見える苔、小さな草花の生きる様、その土の下から次に出てこようとしている植物の力強さ、見えるもの見えないもの全てが創りだす息遣い全てが庭園美なんですよ。
見えるものにしか価値を見いだせなくなった現代人には理解するのは無理なんだろうなと思いますよ。
だからこの庭園美を後世に残していくためには非公開も仕方ないと思います。
まぁ、後世の人がこの美を理解できる心を持っているかも問題ですけどね。
もう少し、見えるものだけ、お金に見えるものだけに心を奪われず、感じる心を養わなければ人間はジリ貧でしょうね。それもまた、地球の意思なのかもしれませんけどね。
次回も伝法院庭園から、さらにお届けします。
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