今年は日本中で雪が多そうですね。
雪だ!なんて楽しめるところは幸せです。
今回は生涯を雪の研究と結晶の写真撮影にささげ人のお話です。
ブリッグズ マーティン ジャクリーン BL出版 2000-01
「雪の写真家ベントレー」
ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン 作
メアリー・アゼアリアン 絵
千葉 茂樹 訳
BL出版
子供のころから雪が大好きだったウィリー少年。
雪がふると大よろこびでそとにとびだして、まいおちる雪をじっと見つめました。
ウィリー少年は顕微鏡で初めて結晶を見たときの感動をずっと持ち続けます。
雪の結晶に魅せられて、顕微鏡で結晶をスケッチをしはじめました。
そんな息子の一生懸命な研究心を理解して両親は一生懸命に働き、17歳の誕生日に
「子牛よりも背が高く、10頭の乳牛よりも値段の高い」
顕微鏡つきカメラをプレゼントしました。
しかし、失敗ばかりでなかなかきれいに撮る事ができませんでした。
あきらめず、工夫をして何年もかかってきれいに写せるようになりました。
はじめ、ウィリーの撮った雪の結晶の写真など珍しいものではないと見向きもされませんでした。
それでも撮り続けたベントレーはついには「雪の専門家」として世間に認められるようになりました。
家族の愛情に見守られ、ひたむきに雪を追いつづけたその一生を、静かな詩情に満ちた物語と、古きよき時代の米国を伝える素朴な木版画で綴った心あたたまる伝記絵本です。
「雪は天から送られてきた手紙である」
という言葉を残した中谷宇吉郎博士はベントレーの雪の結晶写真を見て雪の研究を始めたそうです。
今あちこちで見かける雪の結晶のオブジェなどもベントレーがいたからこそ。
すぐに溶けてしまうのでスケッチにも撮影にも苦労したベントレーのようにたまにはゆっくりと雪を見つめてみてはいかがですか。
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