今回はその反対側をお届けします。
桜田濠側から見た今回の桜です。
タイトルにもあるのでおわかりと思いますが、国立劇場前の桜です。
「国立劇場の前庭には、駿河桜(スルガザクラ)、駿河小町(スルガコマチ)、小松乙女(コマツオトメ)、神代曙(ジンダイアケボノ)、仙台屋(センダイヤ)などの珍しい桜が植えられ、千代田区の隠れた桜の名所として親しまれています。」(国立劇場のHPより)
とあるように、あまり知られていませんが、見事なんですよ。
国立劇場の看板と小松乙女(コマツオトメ)です。
上野公園の小松宮銅像付近に原木があることから エドヒガンの栽培品種。ソメイヨシノによく似ています。
高知市内の仙台屋の庭にあったサクラを牧野富太郎博士が名付けたと言われている桜で、葉は赤く、花は一重で、花色はソメイヨシノより濃く、花が大きい。ソメイヨシノより数日遅く開花する山桜系の桜です。
正面屋や右寄りの神代曙(ジンダイアケボノ)です。
ワシントンから送られた枝を接木して育てたら出来上がったという品種。都立神代植物公園に原木がある。ソメイヨシノに似ていて、ひときわ鮮やかな紅色の花をつけます。
国立劇場前には紹介した3種類を含め10種類の珍しい桜が咲いていたのですが、その他は撮影していませんでした。残念なことそしました。来年は制覇しようかなぁ。
おまけ
今、戦後に各地で植えられたソメイヨシノは60年と言われる寿命を迎えようとしています。花見などで根本が踏み固められるのも樹勢を衰えさせる原因となっており、さらに、てんぐ巣病に弱く、すべて同じ遺伝子であるソメイヨシノは、放置すれば次々に伝染し枯死していく危険に晒されています。
実際に、樹勢が衰え、倒れたという話もあれば、倒れる前にと伐採が進められ、「桜が・・・」という声も聞こえてきます。
私の目から見て、千鳥ヶ淵緑道の桜の痛みも結構なもので、東京五輪の頃には3分の2、10年も経てば半分以下にならざるを得ないかもなぁと思えます。靖国神社の基準木も根の周りを保護され、幹を養生されていて痛みが見て取れます。
各地で伐採され切り株だけが残されているのを見かけますよね。それはソメイヨシノは同じ所に新しい苗木を植えても育たないし、樹齢60年も立てば根張りが広く、抜き取るだけでも大変な作業になります。また、桜が咲いていたところに他の木というのも住民の納得が得られなかったりで、植え替えがなかなか進まないんです。
そこで、木そのものはソメイヨシノほど大きくならず、てんぐ巣病に強く、花がソメイヨシノに類似し、開花時期が少し早い神代曙(ジンダイアケボノ)への植え替えが注目され、一部では植え替えが進められているようです。
何年か後には桜の開花宣言は神代曙に変わる?
参加しています。もしよかったらポチッとお願いします


【.花歩記 桜の最新記事】