8/15は終戦記念日でした。
特に変わりのない1日を過ごされた方も多いことでしょう。
今年の8/15は、玉音放送が流れて太平洋戦争が停止してから70年。
その今年は安保法案や70年談話などいろいろと動静が注目されていたので、まったく気にならないという人は少ないのではないのでしょうか。
今回の絵本・児童書(童話・児童小説)は、戦争の悲惨さを伝える絵本です。
「ちいちゃんのかげおくり」
あまん きみこ 作
上野 紀子 絵
あかね書房
お父さんが出征する前の日のことです。
先祖のお墓参りに行った帰り道、ちいちゃんのお父さんは家族に「かげおくり」の遊びを教えてくれました。影法師をじっと見つめて10数え、数え終えたらすぐ空を見上げると影がそっくり空に映って見えるというのです。
ちいちゃんとお兄ちゃん、お母さん、お父さんは4人で「かげおくり」をしました。
影法師は、まるで記念写真のように空に映りました。
体の弱いお父さんを戦争に送り、家族3人の暮らしが始まったある夏のこと
ちいちゃん一家は空襲にあいました。
お母さん、お兄ちゃんと3人で空襲から逃げている途中で、ちいちゃんははぐれて一人ぼっち。
一人のちいちゃんは空腹に耐えながら頑張りますが、
「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ。」
夏のある朝、ちいちゃんの命は、空にきえていきました。
お父さん、お母さん、お兄ちゃんと、かげおくりをして遊ぶまぼろしを見ながら―――。
戦争で、犠牲になるのは大人だけではありません。
なんの罪もないたくさんの子供達も犠牲になり、傷つき、命を落としていきます。
未来ある子供たちの心に影を落とします。
武器を使い戦うことに正義もなければ、勝者もありません。
恨みの連鎖しか残しません。
本当に大切にしなければならないのはなんなのか
立ち止まって考えてみるのもいいと思います。
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