「コブタくんもうなかないで」
かとう ようこ 作
みやにし たつや 絵
金の星社
泣き虫のコブタくんがいました。
ケンカして、おこられて、ころんで泣いていました。
あるひコブタくんが、木のそばで泣いていると、
ぽつり ぽつりと雨が?
それは、コブタくんをかわいそうに思った木の涙でした。
「うわ〜ん、うわ〜ん」
「みているだけで なにも してあげられないんだ」
と、木が泣いてくれていたんです。
コブタくんは
「ぼくはだいじょうぶだよ」
と、泣き止んで木が泣かないように慰めました。
また別の日、泣きたい気持ちで木のそばに来ると
木はコブタくんの気持ちを察してコブタくんよりも先に
「うわ〜ん、うわ〜ん」
と泣いて、コブタくんは木をなだめることに一生懸命で泣いていられません。
また別の日も、コブタくんより木が先に泣いて・・・
ふゆのはじめのある日、たくさんおしゃべりしたコブタくんは
疲れて木の根元で眠ってしまいました。
日が暮れて 雪が降り出しました。
木はすべての葉を散らしてコブタくんにかけてあげました。
翌朝コブタくんが目を覚ますと・・・
葉を失った木は・・・
コブタくんは・・・
結末はちょっと寂しいところもありますけど、いつも見守ってくれる存在がいるということは
子供だけではなくて大人にとってもありがたいことではないですか。
何か言ってくれても、何も言ってくれなくても、そういう存在がいるということはホッとしますよね。
お子さんに読んであげて、見守ってくれてる人はどんなひとかなんて話し合ってみてはいかがですか?
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