いつも何の気なしに見ていたのですが、あらためて私も見てみました。
こちらが芙蓉の花です。
花の中央に伸びる柱のように見える部分は、多数の雄しべがくっつき合って長い筒を作り、その中を雌しべが貫いて先端をだし、先端が5つに分かれているという構造になっています。
白い芙蓉の花も構造は同じです。
こちらはよく似たムクゲの花です。
雌しべと雄しべの構造もよく似ていますが、違うのは上に反り返って先端が5つにわかれていないことです。
雌しべの先は上に反っていないのですが、よく見てください!
雌しべの先端の花粉を受ける部分は柱の上側に集まっているんです。集まっているというよりも上になるように揃っているんです。
拡大した写真をカーソルを乗せてご覧ください。
この雌しべですが、芙蓉と違い5つに分かれて伸びてはいないのですが、5つには分かれているんです。
ちょっと見にくいのですが正面から撮った写真と柱頭部を拡大したものをカーソルを乗せてご覧ください。
調べたところ少し伸びる時もあるようですね。
で、ムクゲの雌しべが反り返って伸びないわけ、これはなんとなくわかりました。
スズメガの一種のオオスカシバはこの雄しべの筒に乗るようにして蜜を吸い、雌しべの先にふれ受粉を手助けするのだそうです。(新宿御苑「夏を彩るムクゲの花がみごろです」より)
オオスカシバはホバーリングしながら蜜を吸うので、その邪魔にならない程度に上を向いて、上下する時に体にくっつけていってもらって、他の花に運んでもらう戦略でした。
一方の芙蓉ですが・・・この雌しべが上に向いているのはなぜか?
いろいろ調べましたがほんとによくわかりません。
受粉に関わる虫の種類を違えるために雌しべの先端を反り返らせているのかもしれませんね。
目もないのにどうやって最適な形を見つけ出すんでしょうか。
これを考えると夜も眠れなくなっちゃいますね。
みなさんも身近に咲く花で似た花があったら、違いを見比べてみてください。
何か発見があるかもしれませんよ!
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