雄花期(雄性期)と雌花期(雌性期)があることを雌雄異熟といいます。
この中には雄花期が先のものや雌花期が先のものなどがありますが、今回は雄花期が先の花をお届します。
雄性期が先行する場合を雄性先熟といって、花が咲いたときにはまず雄花として咲いて、雄しべに花粉をつけています。この時、雌しべは閉じていて自家受粉しないようになっています。
雄しべの花粉がなくなると、雄しべが枯れたり脱落していきます。そのタイミングで雌しべの柱頭の先が開いて受粉可能状態となります。
この戦術をとる花は虫に花粉を運んでもらう虫媒花だそうです。
まずは秋を代表する桔梗の花。
これは皇居東御苑で撮影したものですが、1か所で揃ってました。
どれが雄花期でどれが雌花期かわかりますか?
一番右が雄花期、真ん中が雌花期、左が移行期(両性期)です。
カーソルを乗せてもわかりますよ。
桔梗の場合は雌しべの柱頭を包むように雄しべがあります。この状態の時から広がって枯れ落ちるまでの間に虫に花粉を運んでもらうんですよ。
カーソルを乗せてご覧下さい。
お次はゲンノショウコ(フウロソウ科)。自然教育園で撮影しました。
御存知の通り、とても小さな花ですが、この花もキキョウと同じ雌性先熟の花で雄花期と雌花期があります。
ちなみに東日本では白花が多く、西日本では紫紅花が多いそうです。
ゲンノショウコの雄花期は、雄しべははじめから開いていて、先端に花粉を付けています。
葯の花粉が尽き、雄しべの先端が脱落し始めると、花柱の先端が5つに割れ、雌花期になりますます。
この仲間に、ツワブキがあるのでこれからシーズンですからぜひ観察してみてください。
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【.花歩記 秋の花の最新記事】
おもしろいですね。
何枚か写真を写して、なんで花の様子が違うのか??とモヤモヤしていたのが解決です。
ツワブキもとは・・・
私もそうなんです。
以前にホオノキを写していて、なんか違うなと思ったことから調べました。
そうしたらいろいろな花で同じようなことが行われていると知って興味が湧いたんです。
そんな発見からさらに花を見る楽しみが増えました。
小さな発見がとても楽しいですね。
ツワブキもですのでじっくり見てみてください。