反薄明光線というのは太陽が雲に隠れているとき、雲の切れ間あるいは端から光が漏れ、太陽と正反対の方向に光線の柱(光芒)が放射状に収束して見える現象のことです。太陽の周囲にできる薄明光線とは逆。裏後光(うらごこう)、裏御光(うらごこう)とも呼ばれます。
時々刻々、反薄明光線は変化し、地面に近い部分の色も藍色に変わっていきます。
カーソルを乗せてご覧ください。
西の空を見ると空に光芒が伸びているのがはっきりと見えたのですが、東の空の反薄明光線は薄く見えにくくなっていきました。
カーソルを乗せてご覧ください。
反薄明光線がはっきりしなくなった時点で撮影をやめ、家路に。とその前に、自転車を止めてあるしながわ中央公園の付近で太陽の方向の光芒を撮影。
カーソルを乗せてご覧ください。
今回の写真はPanasonic LUMIX DMC-TZ10で撮影したものです。
こんな風に西の空から光の帯が伸びて、東の空に向かって伸びていくんですよ。
でもこれは、曲線を描いているんじゃなくてまっすぐに光の帯が伸びているんですからお間違えなく。
これはまっすぐ平行に走る線路が遠くになると1点に集まっているように見えるのと同じことなんです。
この現象は、地上から見た太陽の角度が低い早朝や夕方の日の出や日の入頃にしか見られません。
また、太陽光線をさえぎるくらいの厚みがあって、かつ切れ間のある雲の発生が必要。さらに、雲を構成する水滴(雲粒)よりも小さく、目に見えない水滴が多数浮遊した状態が、空全体に全体に分布していないと見えない現象なので、ちょうど湿度が高めの今頃が見るには条件的にも揃っている時期です。
宮沢賢治はよく歩いていた人だから、「こういう空を何度も見て、いろいろな心象スケッチを描いていたんだろうな」「もし、賢治の生きていて時代にデジタルカメラが存在していたら、どんな写真をとっていたのだろう」などと思いを馳せていました。
光芒を「光のパイプオルガン」と表現していますが、確かに天上でメロディを奏でているように思えます。
いろいろなことを見て、いろいろなことを知らなければ、表現の豊かさは生まれない。
次代を担う子供たちにはいろいろな経験をし、幅広い知識を身につけて欲しいですね。
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